2019年9月25日(水)発売の『ラブライブ!サンシャイン!!』よりAqoursの4thシングル「未体験HORIZON」のレビュー・感想記事です。
【更新履歴表】
*2019年9月27日・初投稿
1.CDの基本情報
【タイトル】
未体験HORIZON【発売日】
2019年9月25日(水)【アーティスト】
Aqours
高海千歌(CV.伊波杏樹) , 桜内梨子(CV.逢田梨香子)
松浦果南(CV.諏訪ななか), 黒澤ダイヤ(CV.小宮有紗)
渡辺 曜(CV.斉藤朱夏) , 津島善子(CV.小林愛香)
国木田花丸(CV.高槻かなこ) , 小原鞠莉(CV.鈴木愛奈)
黒澤ルビィ(CV.降幡 愛)【価格】
【B D付】LACM-14880/¥3,000(tax out)
【DVD付】LACM-14881/¥2,000(tax out)【収録内容】
■収録曲
1. 未体験HORIZON
作詞:畑 亜貴 作曲:小高光太郎 , UiNA 編曲:小高光太郎
2. Deep Resonance (Shadowverse × スクフェス コラボソング)
作詞:畑 亜貴 作曲:桑原 聖(Arte Refact) 編曲:酒井拓也(Arte Refact)
3. Dance with Minotaurus
作詞:畑 亜貴 作曲・編曲:増田武史
4. 未体験HORIZON (Off Vocal)■ドラマパート
5. どきどき! みかん裁判
6. 集合! ひものパーティー
7. とびこめ! ぬまづ城・「未体験HORIZON」アニメーションPV DISC付き
【初回生産特典】
Aqoursメンバーの未体験HORIZONカード
(全9種よりランダムで1枚)
2.聞いてみた感想
今回の表題曲「未体験HORIZON」は第3回センターポジション総選挙にて1位を獲得した国木田花丸ちゃんがセンターを務めています。
国木田花丸ちゃんが悲願の総選挙1位によって獲得したセンター曲ということで、非常に感慨深いです。
また表題曲の略称については「未体験H」「未H」「未ホラ」「体ホ」「験ホ」等々、諸説あるようですが、渡辺総研的にはどれもしっくりこないので、正直どれでもいいと思います。
2-1.01. 未体験HORIZON
未体験HORIZONのアニメーションPVの舞台は『芹沢光治良記念館』でした。だいぶ昔に渡辺総研も行きましたね。
渡辺総研が訪ねたときは非常に静かで落ち着く場所であったので、アニメーションPV効果で正式な聖地認定されますと、より活気が出てくるかもしれません。
曲とアニメPVの感想としては「花丸かわいいな…(真顔)」という感想しかないので、取り立てて申し上げることはありませんね。
正直冒頭のメガネ+リボンの美少女丸を見れただけで渡辺総研は花丸なので、それ以上は求めないという感じです。
強いてコメントするとすれば、渡辺曜の首元に三つ葉のクローバーのネックレスがあったのを見て、「普通怪獣千歌チーの象徴である三つ葉クローバーをつける渡辺曜、これってようちかじゃん…」と2年ぶりくらいにようちかを尊んでおりました。
↑画像は〈Aqours 4th Single「未体験HORIZON」アニメーションPV〉より
あとは恋アクの「なんで水の中で息ができるの? たぶんさっき飲んだ熱いお茶のせいかな?」の歌詞を彷彿させるシーンがあったのは特筆に値します。
↑画像は〈Aqours 4th Single「未体験HORIZON」アニメーションPV〉より
渡辺総研も過去にこんなことを申し上げておりました。
なんで水のなかでも息ができるの? たぶんさっき飲んだ熱いお茶のせいかな 〈『恋になりたいAQUARIUM』の歌詞より抜粋〉
「水」とはここでは海のことであり、すなわち「地球」あるいは「世界」を指します。「息(breath)」とは、ここでは呼吸でなく、呼吸を伴う発話行為のことであり、意訳すれば「対話」を示しています。 2行目の「お茶」を含む歌詞はPVでは花丸の歌唱パートですが、ここではお寺の娘である花丸が歌うことに重要な意味があります。花丸はお寺(=仏教)の娘でありながら聖歌隊(=キリスト教)に所属するという、二つの異なる価値観(=宗教)にまたがる存在であり、文化的バイリンガル(=マルチカルチュラリズムの体現)としてのキャラクター背景を持ちます。 これらの事情を加味して歌詞を意訳していくと、 世界に住まう様々な人種・価値観を持つ人々と対話し、相互理解を進めるためには 様々な異なる文化を自己に内在化する必要がある というメッセージになり、これは上記の「コスモポリタニズム」を象徴するものであることがわかります。しかしここには「お茶」という単語の示す意味が抜けています。 そこで「お茶」についても詳しく見ていきましょう。 お茶の起源は、760年ごろに陸羽(りくう)が記した世界最古の茶の科学書『茶経』に「茶者、南方之嘉木也(茶は南方の嘉木なり)」と記述されていることから、「中国南部の雲南省からインドのアッサム地方にかかる山地」で生まれたとする説が一般的です。 その後16世紀の大航海時代に中国から西洋に伝わるのを皮切りに、20世紀には世界中にお茶が普及するようになりました。つまり「お茶」とは海を渡り世界の全域に広まったという歴史的経緯があるのです。 さらにお茶の分類には製造方法の違いをもとに緑茶(不発酵茶)、紅茶(発酵茶)、ウーロン茶(半発酵茶)の三つに大別されるほか、産地・製造時期・季節・品種別でさらに分類していくと、そこには無数の種類が生まれます。 これはアフリカから生まれ世界中に伝播した人類と似たような系譜であります。すなわち「お茶」とは我々人類そのものを示す単語であり、さらに言えば「無数の人種・文化を持つ人間の多文化主義を包括した概念」と読み取ることができます。 そうした多文化主義的概念(=お茶)を取り込むことで、エスノセントリズムを反省し、文化相対主義的態度を獲得することの重要性と、それによるコスモポリタニズムの実現を、恋アクの歌詞は物語っているのではないでしょうか。 ちなみに”冷たい”でも”ぬるい”でもなく、「熱い」お茶であることの意味ですが、お茶の製造過程を人類の時間軸と重ね合わせ比較してみると、
「熱いお茶⇒”冷たいお茶”
”ぬるいお茶”」
「近代 ⇒”現代”」
となるので、熱いお茶を飲むということは、「近代を知る」ということであり、「現代社会を理解するため、現代そのものではなく、現代にいたる近代から遡って理解する必要がある」というような「歴史再考」を促すという解釈が自然です。
渡辺総研レポート①:渡辺曜というアンビバレントな存在【抄録編】 - 渡辺曜研究委員会
長いですね。一言でいうと、「これってコスモポリタニズムじゃね?」です。
また渡辺総研は渡辺曜の人気についても着目し、渡辺曜はイエス・キリストその人であるという仮説も提示していました。
これらを踏まえて 『未体験HORIZON』アニメーションPVを視聴すると、ここでのキーワードが「蝶」「パン(のっぽパン)」であることがわかります。
蝶は「死者の魂」として解釈されることがあります。したがってAqoursメンバーは全員死んでいる、というとんでも仮説を提示するつもりは毛頭なくて、ここではアニメPVが花丸の回想という形をとることで、過去と現実が交錯し、両者の境界線が非常に曖昧になっているということが重要なのです。
また花丸はこのPVで何度ものっぽパンを嚥下するシーンがあります。これも「ラブライバーはとりあえず花丸にパン食わせておけば満足やろw」などという製作スタッフの低俗な発想からくるものでは決してなくて、やはりパンを食べるという行為に明確な意味付けあると捉えるべきです。
聖書の世界では、パンとは日々の代表的な食事、すなわち食欲を満たすという意味での物欲の象徴とする解釈があります。
生きているのか死んでいるのかも定かでないAqoursメンバーの中で、国木田花丸だけが物欲の象徴たるパンを口にします。
これは本アニメPVの国木田花丸が我々視聴者に相対的に近しいことを意味しており、花丸にとっての蝶は「死」ではなく「進化」を象徴していることが読み取れます。
人はパンだけで生きるのではなく、人は主の口から出るすべての言葉によって生きるとは、申命記8章3節のキリストの言葉であります。
キリストは主の言葉を信仰しましたが、本を通じて言葉を大切にする国木田花丸だからこそ、その意味合いは重くのしかかります。極めつけは、花丸の持っている本は白紙であり、紙面に閉じ込められ隔離された文字ではなく、花丸のうちから湧き出てであろう歌詞に重きが置かれている点からも、そのことは読み取れます。
まとめますと、未体験HORIZONとは、『(人類が)未(だ)体験(したことのない)HORIZON(=「地平」へ向かう』ということであり、一言でいうと、「ポスト・ヒューマニズム」を歌った歌であるとの解釈が可能です。つまり、コスモポリタニズムを発展させ、人類の相互理解をより推し進めるための進化ということです。すごくいい歌だと思います。
思えばセンターポジションの歌を振り返ってみますと、
- 『恋になりたいAQUARIUM』ーー生物は母なる海から生まれた
- 『HAPPY PARTY TRAIN』ーー人類はメディアによって世界を拡張した
- 『未体験HORIZON』ーー人類は新たな次元へ進化する
となっているので、おそらく人類史の進化の歴史をたどっていくものと思われます。
次は終末あたりが来るんじゃないかなと個人的には思ってます。
2-2.02. Deep Resonance (Shadowverse × スクフェス コラボソング)
シャドウヴァースっていうカードゲームアプリとのコラボシングルらしいです。
Aqoursの楽曲はわりとカッコイイ感じ曲がハマりやすい傾向に合って、こちらもその例に即した印象はあります。
なんか善子さんの疑似メイン曲みたいなところがありますが、ヌーマーズをはじめ、外部出張が多いといいますか、善子さんわりと便利に使われるよなあと思いました。
2-3.03. Dance with Minotaurus
dance with devils?と思ったけど違いました。
ダンデビはラブライブ好きな人はハマりやすいかもしませんね。
なんかいかめしい曲かと思いきや、めっちゃポップな曲でびっくりしました。
なんでミノタウロスなのか、ずっと考えてますねこれは。
2-4.04. 未体験HORIZON (Off Vocal)
特にコメントはないのでひだまりPさんの記事をご紹介します。
相変わらずキレッキレの文章だったので安心しました。
渡辺総研は薬物乱用防止にかかる一連の啓蒙活動を支持します。
2-5.05. どきどき! みかん裁判
なんかまともな人が頑張って意味不明な話を書こうとした感がありました。渡辺総研が言うべきことではないかもしれませんが。
渡辺曜が珍しく出張っていて、かつなかなか悪くなかったのでよかったです。
渡辺曜に常勝ヒロインの可能性を感じた渡辺総研ですが、己の可能性を過小評価しないでください。
逆に考えてみることは、常勝ヒロイン論考の基本姿勢です。
2-6.06. 集合! ひものパーティー
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2-7.07. とびこめ! ぬまづ城
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3.総括
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