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渡辺総研コラム⑧:「松浦果南はなぜ人気1位に上り詰めたのか」

松浦果南の人気やその魅力について考察した記事になります。

1. この記事の要約と結論

↑こんなことを書いた記事だよ。クリックすると対象項目に飛ぶよ。本文全体の要約と結論まとめを見たい!という方はこちらをクリック!

2. 記事執筆の背景

松浦果南さんといえば、2016年10月26日(水)に結果が発表された「第2回センターポジション総選挙」 で見事1位を獲得。後のAqoursの3rdシングルとなる「HAPPY PARTY TRAIN」でセンターを務めることとなりました。同楽曲のタイトルを冠したAqoursの2ndライブツアー「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 2nd LoveLive! HAPPY PARTY TRAIN TOUR」も大盛況の中で幕を閉じ、Aqoursの人気を確固たる地位に押し上げたような印象さえありました。

そんな松浦果南さんですが、「なぜ人気なのか」正確には「なぜ総選挙1位でセンターを獲れたのか」疑問に思う方もいらっしゃるようです(当ブログでも同様のキーワードで検索された方が確認できました)。

この背景には『ラブライブ!サンシャイン!!』の総選挙と呼ばれる仕組みがあります。こちらはいわゆるキャラクターの人気投票とも言われることがあり、総選挙の順位はそのキャラの直近の人気と関連付けて語られることが多いです*1。松浦果南さんはセンター1位になるまで、あまり恵まれた順位ではなく、突然の躍進に他キャラ推しの人のみならず、当の果南推しファンの人たちでさえ困惑してしまったという経緯もあるようです*2

本記事ではそのような現状を踏まえ、松浦果南がセンターポジション総選挙で1位を獲得した経緯を検証し、またそのキャラクター性の魅力について再考することを目的としています。

2-1. 松浦果南の「おっぱいで1位を獲った」は事実なのか?

先述したように松浦果南のセンター躍進には明確な根拠がなかったとされています。その中でも大きな説得力を帯びている言説の1つとして「松浦果南はおっぱいで1位を獲った」というものがあります。こちらはどういうことなのでしょうか?

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↑画像は〈アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期第12話「はばたきのとき」〉より

画像は千歌と渡辺曜、果南の3人での日常シーンより、ダイビングスーツを脱ぐことで合法的に胸元を露出する松浦果南さんの構図です。こちらは放送当時もTwitterなどで大きな話題として取り上げられていたと記憶しています。

 

このシーンやTVアニメ1期第10話「シャイ煮はじめました」でも、果南さんはグラ~マラスな水着姿(黒澤ダイヤ・談)を披露するシーンがありました。そのため「視聴者を悩殺して人気を獲得した」→「おっぱいでセンター1位を獲った」という言説に繋がっているのではないかと推察できます。

↑とあるラブライブ!有識者のコメントより

 

渡辺総研としては、こうした「セクシーショット」も人気獲得の一因にはなったものの、あくまで人気上昇の一要因に過ぎないというスタンスです。この記事ではそのような結論に至った経緯について順を追って説明していきます。

3. 松浦果南のセンター1位の原動力はどこから?

ここでは松浦果南さんが「第2回センターポジション総選挙」 で1位を獲得した経緯について検証します。

3-1. 松浦果南の直近の総選挙の順位

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↑〈画像は2017年11月22日時点のもの〉

『ラブライブ!サンシャイン!!』総選挙の人気投票順位【最新版】 - 渡辺曜研究委員会〉より

グラフ画像は直近の主たる総選挙の順位推移をまとめたものになります。こちらを参照すると、松浦果南さんは初期は7位以下の順位に甘んじていることがわかります。より正確な表現をするのであれば、Aqoursの3年生組のキャラは初期から総選挙で下位順位であるという傾向が見受けられます*3。 

 

またセンターポジション総選挙のみに注目すると、松浦果南さんは第1回センターポジション総選挙では中間・最終結果ともに9位でした。しかし第2回センターポジション総選挙では中間2位、そして最終結果1位と大躍進を遂げていることがわかります。

 

第2回センターポジション総選挙は2016年9月24日(土)に発表されました*4。こちらはTVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期の最終13話「サンシャイン!!」が放送終了した直後となります。つまり第2回センターポジション総選挙にアニメ1期の影響があったことはほぼ間違いないといえます(松浦果南の「おっぱいで1位を獲った」言説もこのような状況が大きく由来している)。

 

しかし「松浦果南の胸部(=”なんぱい*5”)で手にした総選挙1位」と説明するのは少々味気ないでしょう。そこで上記の言説以外に、松浦果南が総選挙で1位を獲得した要因について3つの仮説を立ててみました。この仮説の検証をもとに、松浦果南のセンター1位獲得の経緯とその人気について見ていきます。

なお当記事にはたびたび「人気」という言葉が登場します。しかしこの「人気」という言葉はひどく抽象的かつざっくりとした概念のため、ここでは便宜的に「総選挙で高順位を獲得するための、得票能力またはその潜在性」と定義します。そのためこちらの定義で言うところの「人気」と、キャラが生来持つ人を引き付ける訴求点である「魅力」の有無は必ずしも比例しません。

この記事では最初に上記定義で言うところの「人気」について検証し、その後松浦果南の「魅力」について再確認します。

4. 松浦果南がセンターを獲得した3つの理由

ここでは松浦果南の人気獲得の要因となった3つの仮説を検証してみたいと思います。渡辺総研が考える松浦果南センター躍進の理由は次の通りです。

  1. TVアニメ1期の不遇時代
  2. 電撃G's magazineではすでに一定の人気を獲得していた
  3. 諏訪ななかさんの影響力

順を追って説明します。

4-1. 理由①:TVアニメ1期の不遇時代

TVアニメ1期における松浦果南さんといえば、台詞量や画面に登場するスクリーンタイムが非常に限られていました。少なくともTVアニメ1期第8話「くやしくないの?」までは圧倒的に出番が少なく、TVアニメ1期第3話、第5話、第7話についていえば、そもそも台詞自体がありませんでした*6。またスクールアイドル部への活動に(訳あって表面的には)否定的という立場上、その表情も他のキャラに比べて笑顔が少なく、果南ファンからは「推しが笑ってくれない…」とまで言われていました。

TVアニメ1期第9話「未熟DREAMER」をもって、松浦果南さんは正式にAqoursに加入*7。その後は従来の魅力を存分に発揮できたわけですが、上記のような事情もあり、1話から出番に恵まれたほかキャラと比較すると、大きなハンディキャップを背負っていたといえます。

そのため果南ファンの方たちは、一時はキャラクターの魅力を宣伝する機会すら奪われた中での応援を余儀なくされました。裏を返せばこの時点から応援していた方たちは、総選挙においても熱心に松浦果南さんへの投票をしていたものと推察できます。公式からの冷遇とも取れる状況が、結果として果南ファンの結束を固める作用として働いた可能性も否定できません。これが「TVアニメで単純に人気が上昇した」とは別の、「松浦果南の総選挙躍進の一要因」だと渡辺総研は考えます。

4-2. 理由②:電撃G's magazineではすでに一定の人気を獲得していた

先に述べた熱心な果南ファンの方たちは、電撃G's magazineでの松浦果南を知っていたのかもしれません。このことから松浦果南は電撃G's magazineの誌面上にて、すでに一定の人気を獲得していたとの推測が成り立ちます。その根拠としては「4-4. カバーガール総得票5位という人気の片鱗」で、またその具体的な魅力については「6. 松浦果南の魅力とは」で述べたいと思います。

しかし電撃G's magazine、特におだまさる先生のコミック版『ラブライブ!サンシャイン!!』では高海千歌が最初にスクールアイドル部に勧誘する相手が松浦果南となっています。電撃G's magazine設定に準拠、という言い方をするのであれば、松浦果南さんはストーリー的にも重要な位置付けとなるメインキャラクターといえるのです。

4-3. 理由③:諏訪ななかさんの影響力

松浦果南の声を担当するすわわこと、諏訪ななかさんの影響力も1つの要因として考えられます。特にTwitterではこまめに宣伝ツイートをする諏訪さんですが、TVアニメ第1期の放送当時は果南さんに出番がないためコメントに窮すような場面も見受けられました。

↑2016年8月6日(土)放送のTVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期第6話「PVを作ろう」では、鞠莉の部屋に水浸しで侵入した果南さんに台詞が発生。海開きのシーンでは画面には映るものの台詞はなし。

↑2016年8月13日(土)放送のTVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期第7話「TOKYO」では果南の出番なし。

 

このような事情もあり果南ファンをはじめ、諏訪ななかファンにいたっても、放送当時は果南の出番を待望し続けられる事態となりました。

また渡辺総研個人としては、下記の「夏まつり〜 in 沼津」のイベントにて、踊っている最中にマイクの不調により満足なパフォーマンスができす、悔しがっているようにも見える諏訪さんが印象的でした。

www.wtnbyou.com

このようなこともあり、渡辺総研はすわわ推しになったという個人的な経緯もあります。そのため第2回センターポジション総選挙においても、当初の方針を転換し、中間結果以降からは果南さんに投票していました。以上のような諏訪ななかさんの影響力も確かにあったのでしょう*8

 

また諏訪ななかさんがもっとも影響力を行使したのは、ファンが有志で作成した「#松浦果南センター計画」のハッシュタグに直接言及した点ですね。下記のツイートは「第2回センターポジション総選挙」の中間結果(果南が2位)について言及したものです。その後の「第2回センターポジション総選挙」最終結果で見事松浦果南さんは第1位を飾りました。

正直これが一番でかかったと思います。果南さんを応援しようという流れが一気に形成された分岐点である、渡辺総研はそのように受け止めています。

4-4. カバーガール総得票5位という人気の片鱗

第1回センターポジション総選挙、そして第2回センターポジション総選挙の順位のみを比較すると、松浦果南さんの躍進が唐突なものとして映るかもしれません。しかし第2回センターポジション総選挙の前に行われた「第1回カバーガール総選挙 ~あなたが選ぶAqoursデート♡~」ではすでに松浦果南人気の片鱗が現れていたということができます。

http://gs.dengeki.com/ss/gs/uploads/2016/09/sun-cover_03-1.png

『ラブライブ!サンシャイン!!』読者投票企画 【第1回カバーガール総選挙 ~あなたが選ぶAqoursデート♡~】中間発表! | 電撃G's magazine.com〉より

こちらはキャラとデートスポットの組み合わせを選ぶ総選挙ですが、松浦果南さんはこのとき第5位と健闘していることがわかります。また話は変わりますが、当ブログに「ラブライブ 不人気四天王」という検索で訪れる方もいますが、こちらの意味するところはわかりかねます。

 

ただし渡辺総研としては個人的に「3-2-1-3」の法則というものを提唱しています。簡単に説明すると上位3名と、中堅2名、高海さん、下位3名という総選挙における大まかな枠組みに便宜的に名前を付けただけです。特に高海千歌さんについては多くの総選挙で第6位を維持してきたことから(いい悪いは別として)、キャラ順位変動の定点観測的役割を勝手に期待していたりします(渡辺総研はこれを「不動のみかんゾーン」と呼ぶ)。

 

この前提に即すると、松浦果南さんは第1回カバーガール総選挙の中間発表において、不動のみかんゾーンを飛び越え、下位3名から中堅2名に滑り込んでいることがわかります。そのため松浦果南さんの人気上昇の兆候はこの時点で認められるというわけです。

http://gs.dengeki.com/ss/gs/uploads/2016/11/ranking1.png

【結果発表】『ラブライブ!サンシャイン!!』第1回カバーガール総選挙~あなたと行きたいAqoursデート♡~結果発表! | 電撃G's magazine.com〉より

また第1回カバーガール総選挙の最終結果においても、松浦果南さんは第4位と大健闘しました。こちらはダイビングに慣れ親しんでいるというキャラクター性、ダイビングスポットとして知られている大瀬崎との親和性の高さもその要因としてあったのでしょう。そのため総選挙の性質として一概にキャラクター人気に結びつけることはできません。しかし、少なくとも総選挙における松浦果南人気が上昇したというその転換点とみなすことはできるでしょう。

4-5. ファンの投票意識「3年生に花を持たせたい」

また上記で紹介した仮説とは別に、ファンによる投票意識が影響した可能性もあります。

先に述べた通り、Aqours3年生キャラは第2回センターポジション総選挙で松浦果南さんが1位を獲るまで、上位にランクインした経験がありませんでした。そのため松浦果南さんが第2回センターポジション総選挙で中間2位にランクインした際は、鞠莉・ダイヤ推しの方たちが、果南さんへの投票に流れた可能性があります。

『ラブライブ!』では「1度総選挙で1位を獲ったキャラが再度1位を獲りづらい(できるだけ1位を経験していないキャラに譲る)」傾向にあり、第2回センターポジション総選挙で中間1位だった津島善子さんについても、過去に「ゲーマーズ沼津店Aqours看板娘総選挙」で1位を獲ったという経緯がありました。

このため多くのファンの意識として「善子よりは果南」が共有され、実際の投票行為に結びついた可能性は十分考えられます。

5. 松浦果南の人気の検証と結論

以上のような理由と背景のもと、松浦果南さんは第2回センターポジション総選挙で1位を獲得できたものと推測できます。

ただし、これまで渡辺総研が述べてきたことは、状況証拠から逆算して推測した仮説に過ぎません。実際の状況が渡辺総研の認識と異なる場合や、そもそも仮説自体が誤りである可能性も十分ありえます。そのためあくまでも「松浦果南のセンターポジション総選挙1位を獲得した経緯の一仮説」と認識していただければと思います。

 

ただ「おっぱいで1位を獲った」よりは上記の仮説の方が理論的に納得はしやすいかなと個人的には思います。これらの要因が複合的に絡み合った結果、松浦果南総選挙1位に繋がり、後の「HAPPY PARTY TRAIN」や2ndライブツアーに繋がっていくわけです。そう考えるととても感慨深いですね。

6. 松浦果南の魅力とは

この章では松浦果南というキャラの魅力について、渡辺総研なりに考えていきます。

ここではその魅力を10個取り上げてみますが、やはりその要素は多岐にわたるという印象ですね。仮に渡辺総研が松浦果南の魅力を画像1枚で説明しろと言われたら迷わず漫画版をあげると思います。

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!!(1) (電撃コミックスNEXT)〉8~9頁より

解説を加えるとこうなります。

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この2ページのみで情報量がすさまじいですよね。というわけでそんな松浦果南さんの魅力について個別に見ていきます。

6-1. 松浦果南の魅力①:海のように深い愛情と包容力

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! FIRST FAN BOOK〉111頁より

松浦果南さんはAqoursの3年生であり、年長者としてみんなを後ろから見守るようなキャラでもあります。キャストである諏訪ななかさんが「海のように広い心と深い愛情を持った女の子*9」と表現するように、Aqoursメンバーを海のように包み込み見守る存在といえるでしょう。これを象徴するのが「ハグしよっ」というセリフですね。

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↑画像は〈TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期第9話「未熟DREAMER」〉より

ハグとはすなわち相手のすべてを受け入れること。包容力に優れた松浦果南さんを象徴するにふさわしい名言といえますね。

このような包容力を感じさせる描写は各媒体でも随所に見ることができます。ひとつ例をあげるとすれば、誰かを手当てするシーンが多いのは、皆を見守る松浦果南ならではの描写ではないかと思いますね。

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! SECOND FAN BOOK〉31頁より

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↑画像は〈スクフェス・松浦果南サイドストーリー「ケガの手当てならお任せ」 〉より

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↑画像は〈スクフェス・松浦果南サイドストーリー「ケガの手当てならお任せ」 〉より

ただしお前に次はないバンバンバン!(銃声)とかじゃないよね?止まるんじゃねえぞ…!*10

6-2. 松浦果南の魅力②:さばさばした頼れる姉御

松浦果南さんはさばさばした性格で頼れる姉御キャラといえるかもしれません。キャストである諏訪ななかさんも、果南役を射止めるべくオーディションの当日は普段よりも少しボーイッシュでシンプルな服装を、最終オーディション時には髪型をポニーテールにして臨んだと各インタビューで答えています*11。優しげでおおらかな印象のある表情や外見ながら、実際ははきはきとしゃべる男気もあるキャラだったりします。コミック版だとのんびりとしたマイペースな性格であることも伝わってきますね。

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!!(1) (電撃コミックスNEXT)〉10~11頁より

TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期では私服がダイビングスーツといった印象さえありますが*12、ひとたび本気を出せばAqoursのファッションリーダーを名乗れる(?)ほどのセンスも見せつけてくれます。

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! SECOND FAN BOOK〉120頁より

なおデートにはサバイバルキットを持っていく模様、でーといずさばいばる…*13

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↑画像は〈電撃G’sマガジン2017年10月号〉37頁より

また果南さんのお姉さんファッションにはレズ内さんもドキドキ…!あれ、平常運転じゃね?

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!!(1) (電撃コミックスNEXT)〉95頁より

また水上バイクで登校する女子高生などいるか!と思いましたが、果南さんでしたね。実際こんな風に登校してたら女子にキャーキャー!言われそうですよね。

6-3. 松浦果南の魅力③:Aqoursのポニーテール担当

松浦果南さんといえばポニーテールですね。

ポニーテールは「俺、実はポニーテール萌えなんだ。」の台詞で知られるように、オタクカルチャーにおける一大属性として人気の髪型ですね。

しかし果南さんについていえば、むしろポニーテールよりも髪をおろしたりお団子にした時の方がギャップがあるのも魅力ですね。

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↑画像は〈ラブライブ!スクールアイドルコレクション Aqours パーフェクトビジュアルブック24頁より

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↑画像は〈アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期第10話「シャイ煮はじめました」〉より

果南さんのお団子ヘアーは、”なん玉(なんたま)”と言われることもあるそうです。幼少期の髪型もなん玉だったみたいですね。

またポニーテールというとどうしてもしっぽの方に目が行きがちですが、注目すべきはやはり「うなじ」ですね。これはポニーテールのような髪を上でくくる髪型でなければ見れませんから、まさに松浦果南の特徴と言えます。果南さんといえばうなじのひょっこり毛がチャームポイントである、これはラブライバーの間では言うまでもない周知の事実ですね。

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↑画像は〈アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』2期1話「ネクストステップ」〉より

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↑画像は〈HAPPY PARTY TRAIN〉アニメPVより

ってずっと思ってたんですけど、意外に言ってる人少なくて驚きました。松浦果南といえば「うなじのひょっこり毛」、今日はこれだけでも覚えて帰ってくださいね。

部位は違いますが、千歌さんの頭頂のアホ毛に似てないこともないです。さすがは幼馴染

6-4. 松浦果南の魅力④:Aqoursのイケメン枠

松浦果南さんはAqoursの頼れる姉御枠であると同時にイケメン枠でもあります。

仮に浦の星ホストクラブが立ち上がるとすれば、No.1ホストは間違いなく松浦果南ですね。ちなみにその他のナンバー3は渡辺曜と桜内梨子です。どちらも美形ですが、渡辺曜はイケメンだがショタ要素や年下要素が入るため、桜内梨子はレズなのが減点対象です。や、もちろん客層の問題であって、皆さん人気はあると思いますけどね。

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! SECOND FAN BOOK〉59頁より

↑ これ決まりすぎてないですか???

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! SECOND FAN BOOK〉56頁より

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スクフェスUR・SSR画像bot on Twitter: "職業編・動物編 https://t.co/HY1mINrotA"〉より

スクフェスだとこの果南さんが一番好きですね。古の時代より異形のモノを狩る者達あり。異界の狭間より顕われしモノ共と、人の群れの中で生き、人の理から外れし者。2つの世界を行く末を巡り、戦は絶えず繰り広げられてきた。

時は変わって現代。故郷である内浦の高校に転校してきた松浦果南は幼馴染である黒澤ダイヤと再会する。幼き頃の不幸なすれ違いは、今なお2人の心に暗い影を落とす。実家を訪れた果南は、蔵の奥深くに厳重にしまわれていた日本刀を見つける。妖刀ムラマサに触れたことで封じられし荒ぶる神霊をその身に宿した果南は、太古より続く戦の歴史に足を踏み入れることとなる。

黒澤家は代々、異形のモノ共と戦うことを宿命づけられた血塗られた一族。松浦家はその分家にあたることを果南は知らなかった。

「生贄は、わたくし1人で十分ですわーー」幼馴染への想いを秘めた、ダイヤの胸中とは!?

「お姉ちゃんはソウいうところが可愛いんだよ?♡」狂気に沈む笑みを浮かべた、躑躅色の髪持つ少女の正体とは!?

「たとえこの身が幾度となく滅びようと、わたしのこの想いは、あなただけのものです」幾千年にも渡る想いは、夜空に浮かぶ星だけが知っている。

迫りくる敵!普通怪獣!ホテル籠城事件!2人を待ち受ける運命やいかに!?!みたいな輪廻転生ものイラストですよねすごいで好き

6-5. 松浦果南の魅力⑤:スタイル抜群の水着姿

下世話な話になってしまいますが、端的に申し上げるとナイスバディーということですね。ダイビングショップのお手伝いをしていることもあり、水着姿やダイビングスーツ姿がよく描かれます。特にダイビングスーツは体のラインがぴっちり出てしまうので、その生来のスタイルの良さが惜しげもなく露呈してしまいますね。

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! FIRST FAN BOOK〉24頁より

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↑画像は〈ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル Aqours official illustration book〉8頁より

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! SECOND FAN BOOK〉32~33頁より

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! SECOND FAN BOOK〉96頁より

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↑画像は〈「電撃G’sマガジン2017年10月号」特別付録『ラブライブ!サンシャイン!!』B2ポスター 松浦果南〉

やばーい!

 

あとこれは余談なのですが、果南さんのバストをさらに上回る鞠莉さんについては、あまり水着姿やセクシーショットが前面に出てこないのが不思議という気もしますよね。

それもそのはず、鞠莉さんは外見とは裏腹にかなりガードが堅いんですね。その意味において果南さんは色々とゆるゆるですね(意味深)

6-6. 松浦果南の魅力⑥:果南ママ・ありえんバブみが深いw

渡辺総研はあまり理解できないのですが、果南さんのことを果南ママと呼んで慕っている人たちもいらっしゃるようです。

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!!(1) (電撃コミックスNEXT)〉71頁より

果南ママ言説の主たる発生源は、このコミック版のエプロン姿のイラストのような気はします。この果南さんは手料理で船盛とかあまりやらなそうですね。

まあ確かにこれだけ胸元や腰回りを強調されれば、バブみを感じておギャらない方が、逆に失礼かもしれませんね。

6-7. 松浦果南の魅力⑦:頼れるあいつは幼馴染・ちかなん

TVアニメのみだと印象が薄いかもしれませんが、千歌と果南は幼馴染で非常に親しい関係性です。幼少期から一緒ということもあり、千歌さんは果南さんを実の姉のように慕っています。果南さんも千歌と話すときには幼馴染、姉属性が強調されるのが魅力的ですね。

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! SECOND FAN BOOK〉68~69頁より

千歌さんの好きなチョコレートを買ってきてあげる松浦さんの図。なお果南さんはチョコレートコーティングのマシュマロが好きなんだってなにそれかわいい。

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! FIRST FAN BOOK〉99頁より

実の姉ではないからこそ、ある意味でより姉らしい関係性を維持できるのかもしれませんどちらかというとお母さんに見えなくもない?果南ママ~

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↑画像は〈電撃G's magazine 2017年7月号〉24~25頁より

デュオトリオのユニットでは幼馴染のちかなんコンビを組んでいます。こちらのトワイライトタイガーの衣装や普段の2人からは元気いっぱいなイメージが浮かびますが、「夏の終わりの雨音が」はわりとしっとりとした楽曲、ライブではランニングマンといったカッコいい系のダンスが組み込まれている点はギャップがありますね。

ちかなんはまだまだ奥が深い、そう感じさせてくれる味わい深いユニットといえるでしょう。

6-8. 松浦果南の魅力⑧:実はとっても女の子らしい!

松浦果南さんはイケメンだったりカッコいいお姉さん的な側面がある一方で、非常に女の子らしいところもあります。

本人はかわいいことに慣れてないので、かわいいことを不器用なりにやろうとするところがかわいい!という逆説的な構図が生まれています。

君ここのはじめましての挨拶では「笑顔とチャームは自信無いけど千歌に言われたからウインクの練習くらいはする」など、ウィンクが苦手だと示唆していました。しかしその後はアニメPVやTVアニメなど随所でウィンクを披露しています。君ここの挨拶を聞いていると「練習したんだね」とほっこりした気持ちになりますね。

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↑画像は〈「恋になりたいAQUARIUM」付属アニメPV〉より

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↑画像は〈アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期第13話「サンシャイン!!」〉より

TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』2期第2話「雨の音」では、お寺の室内での物音にビビる怖がり設定が判明しました。同じく2期第8話「HAKODATE」では高所恐怖症であることが示唆されました。属性盛りますね。

その他にも寝顔が可愛らしかったり、ふとした瞬間に見せる乙女チックなところが松浦果南さんの魅力といえるでしょう。

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↑画像は〈電撃G's magazine 2017年8月号〉22頁より

あとはAZALEAですね。本人は普段は女の子らしいふりっふりの衣装は着ませんが、AZALEAではザ・女の子ファッションを見せてくれるので果南さんの可愛らしい姿を堪能できます*14

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↑画像は〈電撃G’sマガジン2017年12月号増刊CODE:A付属 AZALEAのB2ポスター〉より

AZALEAの2ndユニットシングル「GALAXY HidE and SeeK」では髪下ろす・ピンクリボン・腹出し・ピンクのふりっふり衣装と役満ファッションですね。非常に可愛らしいと思います。

 

またジャケットイラストではしっかり決めていても、内心はめっちゃ恥ずかしがっていたら萌えますよね。AZALEAで果南さんにふりっふりの女の子らしい服装をさせて赤面させてみたくなります。(可愛い衣装を着せ替えして)辱めてやろうよ!

6-9. 松浦果南の魅力⑨:想いやりのすれ違い・かなまり

渡辺総研が言うまでもないことだと思いますが、松浦果南の魅力を語る上で小原鞠莉との関係性・かなまりは欠かせません。TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期では互いが互いを想いあうがゆえにすれ違い、ときに苦しくなるほどに、どこまでも友達想いな関係性が描かれました。

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↑画像は〈TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期第9話「未熟DREAMER」〉より

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↑画像は〈TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』2期第1話「ネクストステップ」〉より

かなまり2人の和解と3年生の合流後初となるAqours9人の楽曲「未熟DREAMER」は、アニメ本編と合わせて名曲・神回といえるでしょう。

6-10. 松浦果南の魅力⑩:運動能力がすごい

松浦果南さんといえば、Aqours屈指の運動能力・スタミナ性能を持つことでも知られています。電撃G's magazineではグラウンドあと30周を笑顔で提案するイラストがあるなど、スタミナお化け的な側面が描かれています*15

 

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! FIRST FAN BOOK〉92頁より

他にもTVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期では淡島神社までの階段も含めたランニングコースを日課にしていたり(1期第4話)、千歌が見とれるほどのダンスを披露したり(1期第9話)、海の家の手伝いのあとの練習も「ちょっときついね」といいつつ余裕を持ってこなすなど(1期第10話)、数々のスタミナお化けっぷりを発揮していますそのせいか脳筋的な描写も見受けられますね

Aqoursの運動能力は松浦果南、渡辺曜の2トップと言われています。早く泳ぐなど瞬発力は渡辺曜ダイビングをやっている松浦果南は持久力に優れているとのことです。

6-11. 余談・松浦果南は太眉が純朴かわいい

これは余談なのですが、渡辺総研が考える松浦果南の魅力のひとつとして太眉があります。アニメキャラクターにおける太眉は、そのキャラの素朴さを引き出す属性記号として用いられることがあります。

Aqoursのキャラにおいては国木田花丸ちゃんと松浦果南さんの2人が、太眉描写されることがありますね(まるかなじゃん!)。

渡辺総研はまるかなは太眉こそ至高であるとの立場に立つ「まるかな太眉原理主義者」であります。そのため太眉の魅力は強く主張しておきたいですね。

残念ながら多くの媒体において、太眉描写はそれほど主流ではありません。しかし太眉とは、一般的にはアイドルに似つかわしくないアイテムであり、「スクールアイドルなんだから、この眉はちょっとなあ…」と裏でこっそり整えている姿を妄想すると、それはそれで可愛らしいのでOKです!そり!剃りすぎて細眉になった(泣)残してくれてもええんやで?(未練)

 

参考までに下に渡辺総研のベスト太眉アワード授賞作品を置いておきますね。

6-12. 『ラブライブ!サンシャイン!!』Aqoursベスト太眉アワード開催

6-12-1. 2015年ベスト太眉アワード

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↑画像は〈「君のこころは輝いてるかい?」付属アニメPV〉より

松浦果南の太眉を大切にする会・特別顧問・渡辺総研さんからの授賞コメント:

2015年より開催されたベスト太眉アワード。その船出を祝福するかのような「今世紀で最高の出来」である。過去に例のないもっとも太さに富んだ太眉でありながらも、その大部分は前髪の裏側に隠されている点が圧巻である。スクールアイドルとはアイドルと女子高生、2つの要素の延長線上にある。一見アイドルらしからぬ太眉は、1人の女の子が置き忘れた最後にして最高の贈り物だ。太眉審査員、これには文句なし!満場一致の授賞である。

 

6-12-2. 2016年ベスト太眉アワード

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↑画像は〈TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期第4話「ふたりのキモチ」〉より

国木田花丸の太眉を愛でる会・会長・花丸総研さんからの授賞コメント:

第2回ベスト太眉アワード最優秀賞に輝いた本作は「過去10年で最高と言われた15年を上回る出来栄え」「100年に1度の出来、近年にない良い出来」などと絶賛が相次いだ。花丸ちゃんのスクールアイドルへの想い、ルビィとの友情、葛藤、あらゆる想いがこの1枚に凝縮されている。その中でも太眉が重要なファクターとして機能していることは言うまでもない。国木田花丸の素朴な魅力を堪能するうえでも、絶対に外せない1枚であり、至高の太眉である。

 

6-12-3. 2016年ワースト太眉アワード

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↑画像は〈TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』1期第4話「ふたりのキモチ」〉より

太眉愛好家・一般審査員・匿名Tさんからの授賞コメント:

太眉の中に人類が置き忘れた優しさ・寛容さ・尊厳を改めて思い起こす本作は「太眉の歴史史上最悪の不作」と言わざるを得ない。

そもそも眉とは摩訶不思議なものである。雨水や汗が目に入るのを防ぐ説、猿とは異なり毛が無い額が生まれたことで眉部分が取り残された説などが言われている。しかし学術的にはその存在意義は未だ不明である。

それと同時に、我々は眉が果たす役割を本能的に知っている。眉とは人々の表情に感情を乗せる器官であり、いうなれば人類の心を豊かにするための装置である。眉の在る無しは本質ではない。眉に込められた想いの不在こそ問題なのだ。我々人類が眉無しに言い知れぬ不気味さえを覚えるのは、そこに感情を見出せないためである。

奇しくも本作は2016年ベスト太眉アワードの選出作と同じ出典元である。このような悲劇を二度と繰り返してはならない。抗議と後世への自戒の意も込めて、2016年ワースト太眉アワードへの授賞を宣言する。

 

6-12-4. 2017年ベスト太眉アワード・ノミネート作品

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↑画像は〈TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』2期第2話「雨の音」〉より

曜研太眉愛好連盟・太眉ソムリエ・渡辺研究員Tさんからの選出コメント:

2017年に登場した数々の太眉作品において、本作は「まだまだ発展途上ではあるものの、みずみずしさが感じられる素晴らしい品質」となっている。松浦果南の憧れや驚き、幼さゆえの純粋で無垢な感情が、太眉を通じて伝わってくる逸品。太眉のながらかな丘陵線は、子供らしい丸っこい顔のフォルムと合わさって、素晴らしい造形美を形作っている。今はまだ小さな太眉2つは、未来へと続くHAPPY PARTY TRAINの2車両走行である。

今年も残りわずかだが、2017年太眉アワードは年内ギリギリまでの応募を受け付けている。まだ見ぬ多くの太眉との出会いを心から楽しみにしている。

6-13. その他関連リンク

余談ですが、この中だとバレンタイン動画はおすすめですね。以前に分析したこともあるのですが、あまりに綺麗なメッセージ構成に「歩く広告代理店」という感想を書いていました。果南さんと諏訪ななかさんはここらへんのアピールメッセージがお上手な気がします。

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↑画像は〈渡辺曜を再考する②:「境界を超越する渡辺曜」 - 渡辺曜研究委員会〉より 

7. 松浦果南を再考する:「松浦果南の本質は"閉ざされた人"」

渡辺総研は、これまでに黒澤ルビィの本質を「曲げないこと(人)」、黒澤ダイヤの本質を「受け入れること(人)」と定義しました。

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松浦果南にこれと同じものを当てはめるとすれば、どのようなものになるのか。

渡辺総研がその本質を一言で言い表すのであれば"閉ざされた人"松浦果南になるのかなと思います。なおここからは分析ではなく、渡辺総研の主観的な考察になります。

7-1. TVアニメから見る松浦果南「"可能性"への憧れ」

TVアニメにおける松浦果南に象徴されるのは、可能性への過剰ともとれる憧れです。

TVアニメ1期における松浦果南さんは、スクールアイドルを続けることで小原鞠莉さんの将来にわたる可能性を奪うことをおそれていました。その結果として、小原鞠莉を浦の星女学院に縛り付けているスクールアイドルを遠ざけたわけです。

このことは果南さんの友達思いな一面がわかると同時に、自身の”閉ざされた可能性”へのコンプレックスのようなものが垣間見れます。

この閉ざされた可能性というのは、「小原家の令嬢として留学やホテルチェーンの事情に将来的に携わる(かも?)といった輝かしい未来(=開かれた可能性)」との対比から生まれた概念です。

松浦果南さんは君ここのはじめましてのご挨拶においても、自分は内浦という地で、この町に暮らす平凡な大人の1人となるだろう、という趣旨の発言をしています。

海辺の爽やかな風に吹かれてなんとなく幸せだし、毎日学校に行く他には特にすることもなくて、ただ泳いだり走ったり、友達たちと遊んだり
日々そんなことばかりして大きくなってきた私たち。
それをこの先も、このままずっと繰り返してこの町によくいる大人の一人になると思っていたのに

〈「君のこころは輝いてるかい?」はじめましてのご挨拶 松浦果南〉より抜粋

このことからも松浦果南さんは「自分は内浦という限られた場所で生きていく(=閉ざされた可能性)」が、鞠莉は「内浦という場所にとどまらず、世界に飛び出て活躍できる人間のはずだ(=開かれた可能性)」という言説を持っていると推測できます。これは松浦果南さんが意識的あるいは無意識的に自身に内在化している、ある種の卑屈な意識といえます。

ここで注意したいのは、松浦果南自身は、決して普通や平凡という言葉でくくれるほど、没個性的ではないということです。むしろ彼女は非凡な才能を数多く抱えており、それは本記事の「6. 松浦果南の魅力とは」で述べた通りです。

しかし当の松浦果南自身には、自分の可能性は閉ざされているという諦観が、意識的ないしは無意識的に根強く残っています。これは果南目線で考えたとき、同級生に大手ホテルチェーンを営む金持ちの令嬢と、方や内浦の有力一家である網元の家庭で育った気品あるお嬢様がいるわけで、この2人と比べれば自身は平凡で普通であると考えてもなんら不自然ではないということです。

 

その証拠に、SIDでは夏祭りのVIP席に座るダイヤを見て、自分とは違う世界に生きていると感じる果南の内面が描かれていました。

ダイヤは1番端っこの席で、遠くを見る目で座ってた。

私は、なんでまだ子供のダイヤがそんなところにいるんだろうって思ったけどーーでも不思議にそれを納得してしまう雰囲気があってーー声はかけられなかった。

ダイヤはあっち側の人、自分はこっち側の人。

自然にそう思えたからーー。

〈ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期Blu-ray第7巻特典小説「ラブライブ!サンシャイン!! School idol diary Aqours’ Summer Splash編」7頁より

以上のことからも、「鞠莉やダイヤとは住む世界が違う」と考え、一線を引く松浦果南は程度の差はあれ確かに存在しているのでしょう。

 

鞠莉の将来の可能性を願った松浦果南。その背景には自身の”閉ざされた可能性”の自覚があったのかもしれません

 

 

またTVアニメ2期においても、松浦果南さんは非常に現実主義的な考え方を見せていました。

果南でもこうなった以上、本気で考えないといけないね

ダイヤ説明会か、ラブライブなのか

千歌…どっちかを選べってこと?

ダイヤそうするしかありません

(中略)

果南学校説明会に出るべきだという人は?じゃあ、ラブライブに出るべきだと思う人?はあ…どっちかだよ?

↑台詞は〈TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』2期第3話「虹」〉より

こちらの「学校説明会」か「ラブライブ」かという二者択一の思考は、「鞠莉の将来」か「スクールアイドル」かを天秤にかけたTVアニメ1期での発想の延長線上にあります。 

よくいえばリアリストですが、見方を変えれば何かを切り捨てることを前提にした価値観と言えます。これは松浦果南さん自身が"閉ざされた可能性"を抱えるがゆえに、諦めることが習慣化している可能性があります。

またTVアニメにおける松浦果南さんは「~するべき」という言い方をよくします。この表現には松浦果南さん自身の願望(自分は~をしたい)といった感情が一切含まれておらず、また読み取ることもできません。あるいは果南さん自身も「自分が何をしたいのか」理解しきれていない、あるいは抑圧(=諦める)することが癖になっているのかもしれません。

このような自身の希望を横に置いた「すべき論」は、松浦果南自身を拘泥させ、視野狭窄に陥らせているといわざるを得ません。小原鞠莉さんの1期第4話の言葉を借りるのであれば「相変わらず頑固オヤジだね…」ということです。マイルドな表現に置き換えるならば「不器用」ってことですね。

 

以上をまとめると、松浦果南は”閉ざされた可能性”を自覚するがために諦め癖が習慣化しており、そのうえ行動規範として「すべき論」推進するため常に二者択一を迫られる。二者択一によって片方を諦めることになり、結果として表層意識に過ぎない"閉ざされた可能性"を再生産し続ける、そのため諦観スパイラルの渦潮に飲み込まれているといえます。

 

7-2. 電撃G's magazineにおける閉ざされた内浦

先の小見出しではぼろくそに言ってしまったような気がするのでこちらでは少しフォローします。

まず松浦果南の”閉じられた可能性”「諦め癖」は、彼女の生まれ育った環境に由来しています。すなわち人口や子供の数が減少傾向にある内浦の町では、何をするにしても人数が足りません。いわば無邪気な子供時代に思い浮かべた「あれをやりたい」「これをやりたい」が、その閉ざされた環境によって常に否定されるわけです(人がいないから)。

そんな環境だからこそ、松浦果南はせめて千歌には同じ思いをさせたくないとできる限り遊びやスクールアイドル活動に参加してくれたわけですね(電撃G's magazine系設定)。また当の松浦果南さんも、幼少期はそうした我慢の連続だったのではないかと推察されます。千歌さんが感じた「人がいないから」の不満は果南さんも同様に経験しているでしょうし、実家がレジャー業であるダイビングショップでは週末は一家総出で顧客対応に追われるため、まだ幼く仕事を手伝えなかった果南さんは海で1人過ごしていたようです*16。このような環境下では「自分は~をしたい」といった願望はあまり口に出せず、諦め癖がついてしまったのではないかと言えますし、その遠因は家庭環境や内浦そのものにあるともいえるかもしれません。

ただし先の小見出しで述べたように、松浦果南さんには明確な可能性への憧れがあります。この対象はスクールアイドルであり、また高海千歌その人であります。

スクールアイドルの可能性への憧れとは、まさしく『ラブライブ!サンシャイン!!』が掲げるテーマそのものであるといえます。こちらは主題ではないので一旦わきに置いておきますが、まああれだね「輝きたい」っていうキラキラした気持ちとでも思ってもらえればいいです。

この気持ちを少なくともTVアニメ版松浦果南さん(=アニメ浦さん)は持っていたのかというと、1期では小原鞠莉さんを理由に遠ざけてはいたものの、スクールアイドルそのものへの拒否感はありませんでした。むしろTVアニメ2期第6話「Aqours WAVE」ではいつでも処分できたはずの「Aqoursフォーメーションダンスノート」を保持しており、アニメ浦さんのスクールアイドルを好きである気持ちは一貫しているといえます。

松浦果南さんの高海千歌さんに感じる可能性への憧れとは、自分が思いもよらなかった発想をすることへの憧れといえます。子供のころから「内浦の浜辺に星の砂を作る方法とか、私の住んでいる島(淡島)まで橋をかける方法*17」を思いつく千歌は、果南さんにとって目から鱗が落ちる思いだったでしょう。しかし言い方を変えれば、そのような突飛な発想を持ち続ける千歌は、諦めることをしなかった果南自身と置くこともでき、松浦果南さんは千歌を通じて自身の”開かれた可能性”を信じているとも言えます。

またいつも1人で過ごしていた自分を見つけてくれた千歌への感謝もあったのでしょう*18。いずれにしても「自分にはできないことを千歌ならやってくれる」という期待感が果南さんの中にあるのは間違いないです。

そのため松浦果南はスクールアイドルそして高海千歌に可能性への憧れを持ち続けているといえます。

またこの「可能性」という言葉からさらにアプローチしてみると、松浦果南の趣味であるダイビング(海)や天体観測(空)といった海や星を眺める行為とは、閉ざされた環境(=”閉ざされた可能性”)から開かれた世界(=”開かれた可能性”)を覗き見る行為といえるかもしれません。自分が”閉ざされた可能性”を抱えるからこそ、外の世界に対するどうしようもない憧れの感情があり、その象徴が世界に繋がっている海をのぞき込む行為(=ダイビング)、空をのぞき込む行為(=天体観測)といえるのかもしれません。

「School idol diary 果南・ダイヤ・鞠莉編」によりますと、海が大好きで沖縄の八重山諸島・西表島に移住した両親と共に沖縄に行く選択肢もあってようです(5頁より)。両親とともに行かなかった理由には、「内浦に残りたい」「向こうには高校がない」「内浦の友達と別れたくない」「祖父を1人残すのが心配」など様々な理由が考えられますが、今までの考察をもとに考えると、外の世界に出ることができなかったのではないかとも疑ってしまいますね。現に他のインタビューでは沖縄の海を憧れのダイビングスポットだと公言しているくらいですし。

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↑画像は〈ラブライブ!サンシャイン!! SECOND FAN BOOK〉21頁より

しかしこちらの考察はあまり確証は高くないと思います。ここではあくまでも「閉ざされた可能性としての松浦果南は外の世界に出ることが、一大決心なのではないか」との仮説の提示にとどめておきます。

 

以上、先の小見出しの内容と合わせてまとめると次のようになります。

 

松浦果南の本質は”閉ざされた人(可能性)”である。

”閉ざされた可能性”とは松浦果南の生まれ育った環境に由来した、諦めの価値観である。これは果南自身の卑屈な意識が作り上げたものに過ぎないが、正義感から生まれた二者択一の思考がこれを再強化し続けている。

”閉ざされた可能性”を脱却するヒントとして、果南がその可能性に憧れているスクールアイドルまたは高海千歌の存在がある。この両者のいずれかに触れることで、自身の可能性を開かれたものとして信じること、これが『ラブライブ!サンシャイン!!』が掲げるテーマであり、松浦果南のたどり着くべき到達点である。

8. HAPPY PARTY TRAINのアニメPVの考察

最後にせっかくなので「HAPPY PARTY TRAIN」のアニメPVに関する考察を書いて終わろうかと思います。

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「HAPPY PARTY TRAIN(以下、HPT)」は松浦果南さんのセンター曲であり、その映像クオリティーや楽曲そのものの質の高さなどが、高く評価されていると思います。

一方でアニメPVのストーリーや解釈についてはなかなか難解であり、意見が割れているような印象があります。たとえば割とよく見るのが「HPTはμ'sへのアンサーソングである」といった解釈ですね。

そちらも面白いのですが、せっかくなのでμ'sには一切触れずにこのHPTのアニメPVの考察をしてみたいと思います*19

ここでは「7. 松浦果南を再考する:「松浦果南の本質は"閉ざされた人"」」での仮説が正しいものであるとの前提に立ち、それをもとにアニメPVにおける各描写について読み解いていきます。

8-1. HPTに登場する3人の松浦果南

HPTには3人(厳密には4人)の松浦果南さんが登場します。ここではそれぞれが表象しているものが異なるという前提に立ち、それぞれ以下のような存在であると仮定してみます。

  • 幼少期の果南:自身の"開かれた可能性"を信じていたころの果南
  • 私服姿の果南:”閉ざされた可能性”を抱え、目的地を見つけられず、自分の行く末を案じている果南
  • 浦女の制服姿の果南:Aqoursに再加入しスクールアイドルへの憧れを改めて抱く果南
  • HPT衣装の果南:スクールアイドルとしての可能性を実感した果南

便宜上わけていますが、いずれも松浦果南本人であり、その時間軸だけ異なるという感じですね。HPTアニメPVでは浮かない顔をした私服姿の果南さんが、最後に何かを見つけるというストーリーだと考えられます。

8-2. 冒頭の地球儀

HPTのアニメPVの冒頭には地球儀が登場します。無人の教室に置かれているものですが、どこか不釣り合いなもののようにも見えます*20

地球儀は文字通り世界を表していると解釈できます。これに上記の「閉ざされた可能性としての松浦果南は外の世界に出ることが、一大決心なのではないか」との仮説を掛け合わせてみると、果南さんにとって、ここでの世界とはまったくの未知の場所であるとの解釈もできます。

果南さんにとって世界とはおおよそ内浦や近辺の海などを指すものであり、ここでは「松浦果南にとっての世界とは何か?」が問われているのかもしれません。

8-3. 9番ホームの数字の意味

駅のホームに登場する「9」という数字。こちらは第1回センターポジション総選挙の松浦果南さんの順位であるという説もあるようですね。

ただしここでは「9は見守る数字である」と解釈してみましょう。

すなわち「9」とは「1~8」を後ろから見守る数字であり、その後ろには誰もいない(一桁の数字がない)と置いてみます。このように捉えると、9とはAqoursにおける松浦果南さんを象徴する数字と言えるでしょう。この「9=松浦果南の象徴」説が正しいと仮定した場合、果南さんはメンバーを見守ることはあってもメンバーから見られることはありません。正確にはメンバーは果南さんを振り返って見ているのですが、果南さんはそのことに気づいていない。松浦果南にとって世界とは自分が観測するだけのものであり、一方通行の覗き見る窓のようなものと考えられます

8-3. 「意外なひとが側にいた」Aqoursメンバー、幼いころの果南への気づき

電車に乗った果南の周りに、Aqoursメンバー(幼少期の姿)が現れます。この子供の姿とは、"開かれた可能性"を信じていたころの姿、その象徴と捉えられます。Aqoursのみんなは果南さんを見つめていますが、松浦果南は窓の外をずっと見つめています。彼女らの存在に気づいていないのでしょうか。窓越しに外を憂い顔を見つめる果南さんは、さながら自分だけの世界を見ているようでもあります。

窓越しに一線を引いて世界を見る果南、それは外の世界へ飛び出すことのおそれといえるかもしれません(="閉ざされた可能性”)。しかし電車は進み続けます。時の流れは待ってはくれず、しかしその行先も定かではない。果南さんの憂いの表情は、外の世界に出ることへのおそれや、自分が行くべき場所がわからないという不安の表れなのかもしれません。

そんな果南さんですが、幼いころの自分(幼少期の果南)には気づくことができます。これは幼少期の果南(開かれた可能性を信じていたころの自分)は、もともと自分の中にあったものであり、もっとも自分に近しい存在だからこそ気づくことができたといえるのではないでしょうか。

Aqoursの幼少期メンバーが登場するときの歌詞は「意外なひとが側にいた」でした。こちらの歌詞が「傍」ではなく「側」と置いてあるのがなんだかひっかかりますね。先の果南さんの「ダイヤはあっち側の人、自分はこっち側の人。」という発言を踏まえれば、果南はこっち側にいたが、Aqoursメンバーはあっち側にいたため気づかなかったともいえそうですね。意外なひととは、Aqoursメンバーともいえますし、幼いころの果南自身とも解釈できますね。いずれにしても自分の内”側”だけの世界を見つめていた果南さんは、幼いころの自分の手を取ることで、HPT列車はまばゆい光に包まれ、大空へと飛び立つことができました。

8-4. 線路という限られた可能性・運命を飛び越えて夜空へ

線路や電車とは限られた道を進むだけの存在であり、運命の象徴であるとの解釈はすでに使い古されているかと思います。

無限の可能性を信じていた幼少期を取り戻すことで、レールの上しか走れない列車から脱却し、可能性の象徴たる星を浮かべる夜空へ到達する。

列車は線路の上しか進めない、こんな思い込みを壊すのはいつだって子供のころの突飛な発想なのかもしれません。あるいはその気持ちを忘れなければ、誰にだって叶えられるのでしょうか。

果南が幼いころの可能性を信じていた自分の手を取ることでHPT列車は空へと登ります。

8-5. 「千歌のおかえり」松浦果南の色づく世界

終盤に駅を降りた果南を見つけ、最初に声をかけたのは高海千歌でした。

千歌果南ちゃん

果南千歌

千歌おかえり

果南よくわかったね

千歌なんとなくね

↑台詞は〈HAPPY PARTY TRAINアニメPV〉より

こちらのやりとりはSID(ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期Blu-ray第5巻特典小説「ラブライブ!サンシャイン!! School idol diary 果南・ダイヤ・鞠莉編」」2人目はいつも私。)を思い起こさせますね。共に自営業を営む家で育った千歌と果南は、幼いころから砂浜で落ち合っていたというエピソードがあります。その意味では果南を見つけるのはいつだって高海千歌という存在なのかもしれません。

果南さんは一人で伊豆長岡駅に降り立つわけですが、千歌さんに話しかけられ驚いた描写からするに他のメンバーにはこの小さな旅のことは話していなかったのでしょう。それでも千歌さんが見つけられたのは幼馴染・腐れ縁ゆえのものなのかもしれません。

しかし今回は千歌さんだけではなく、Aqoursの他のメンバーも一緒です。果南さんは列車の中の幼いころのAqoursメンバーには気づきませんでしたが、このときになってようやく、他のメンバーからの視線を認識するわけです。つまり高海千歌を起点として、松浦果南の世界にようやくAqoursメンバーのみんなが認知されたわけです。

8-6. 駅に降りた果南と、夜空へ向かう電車に乗る果南の意味とは

駅に降り、Aqoursメンバーと合流した果南は、夜空を走るHPT列車に乗るもう一人の果南を見上げます(HPT衣装の果南)。これはスクールアイドル(=HPT衣装の果南)を通じて、自分の内の世界だけを見つめていた果南さんが、自分を見つめる仲間の視線を含めた世界を認識できるようになったといえるかもしれません。あるいはスクールアイドルがなくてももう大丈夫だという、スクールアイドルからの卒業を示唆しているともとれますね。

閉ざされた可能性である果南は、スクールアイドルによって自らの可能性を信じることができました。スクールアイドルをやめたとしても、今は隣にいる仲間たちの姿を見ることができる。仲間と共に同じ目線に立つことができた果南は、スクールアイドル(=可能性への憧れ)がなくても大丈夫ということかもしれないですね。

8-7. HPTはどんな物語なのか

一言で言えば、果南がAqoursメンバーの視線を観測した物語と言えるでしょう。

いつも後ろから見守る、一人で考え込んでしまう(=自分の内の世界を見つめている)果南さんにとって、世界とは自分が観測するものです。常に一線を引いて物事を見る姿勢とは、さながら定点観測者のようでもあり、松浦果南にとっての世界とは自分の視線によって観測されるものなのでしょう。

友人も海も星も、一方的に見守るだけだった自分が、いつの間にか誰かに見つけられていた。そのことによって閉ざされた世界とは、実は自分がその内側を見つめていただけの、自らが閉じていた世界に過ぎないとの気づきを得ます。

この記事の言い方に即せば、松浦果南は閉ざされた可能性から脱却することができたということですね。

以上、一応渡辺総研なりに考察をしてみましたが、わりと穴だらけなので一解釈として提示できればなという風に思います。 

 

一般的には「μ'sへのアンサーソング」「卒業ソング」という受け止め方をされることが多いようですが、一応松浦果南個人にフォーカスするとこのような解釈もあるよーというお話でした。

9. 総括

以下、この記事で述べたことのまとめです。

<ーー>

-松浦果南の総選挙1位はおっぱいだけだけで獲得したとは言い難い。下記の要因と合わせた複合的なもの

  1. TVアニメ1期による魅力提示(おっぱいを含む)
  2. TVアニメ1期の不遇時代→果南ファンの結束を強めた
  3. 電撃G's magazineではすでに一定の人気を獲得していた→すでに人気を得ていたものがより認知された(エビデンス=カバーガール総得票5位)
  4. 諏訪ななかさんの影響力→ツイートによる果南ファンの鼓舞
  5. ファンの投票意識→「善子よりは果南」意識の共有

-松浦果南の魅力は主に次の通り

  1. 海のように深い愛情と包容力→「ハグしよっ」
  2. さばさばした頼れる姉御→女性人気も高そう?
  3. Aqoursのポニーテール担当→ポニーテールの強みとギャップの提示
  4. Aqoursのイケメン枠→Aqoursのかっこいいを独走
  5. スタイル抜群の水着姿→エロい
  6. 果南ママ・ありえんバブみが深いw→包容力寄りの訴求
  7. 頼れるあいつは幼馴染・ちかなん→実の姉より姉らしさ
  8. 実はとっても女の子らしい!→不器用なかわいらしさ
  9. 想いやりのすれ違い・かなまり→友達想いなひたむきな姿
  10. 運動能力がすごい→他キャラとの差別化
  11. 松浦果南は太眉が純朴かわいい→素朴なかわいさを提示

-松浦果南の本質は"閉ざされた人"

”閉ざされた人(可能性)”とは松浦果南の生まれ育った環境に由来した、諦めの価値観である。これは果南自身の卑屈な意識が作り上げたものに過ぎないが、正義感から生まれた二者択一の思考がこれを再強化し続けている。

”閉ざされた可能性”を脱却するヒントとして、果南がその可能性に憧れているスクールアイドルまたは高海千歌の存在がある。この両者のいずれかに触れることで、自身の可能性を開かれたものとして信じること、これが『ラブライブ!サンシャイン!!』が掲げるテーマであり、松浦果南のたどり着くべき到達点である。

-HPTアニメPVのストーリーは「松浦果南が誰かに見つけられるまでの物語」

自分の内の世界を見つめがちな松浦果南は、高海千歌・スクールアイドルを通じて自身の"閉ざされた可能性"から脱却することができた。そのことにより、他のAqoursメンバーに気づくことができ、自分が世界を見つめるように、自分もまた他者によって見つけられていたのだという気付いた。

<ーー>

この記事を書くにあたって松浦果南さんの魅力に改めて気づけたのは良かったと思いますね。

公平を保つために言っておくと、渡辺総研(渡辺研究員T)は花丸推し、よしまる好き、きんちゃん・すわわ推しですね。松浦果南さんは特に推していません。

果南さん関連だと、すわわ推しなので総選挙の投票を応援したりですとか、まるかなに最近可能性を見出したのでそちらにハマったりしてるくらいですかね(太眉は割と初期から好きでした)。

いずれにせよ果南さん推しによる文章ではないので実際の松浦果南の魅力とはずれている可能性は否めません。逆に第3者の立場から客観的に書けたともいえるかもしれませんが、上記のようなスタンスからのバイアスがかかっていることは改めて明示しておきます。

また当記事を執筆するにあたって、下記のエントリーを特に参考にさせていただきました。

ひゆ (id:winter1y)さんとてぎ (id:tegi)さんの松浦果南評になります。渡辺総研が確認した限りでは、この2つがもっとも深く松浦果南のキャラを掘り下げられているかなと感じました。そのため僭越ながら推薦させていただきます。

winter1y.hatenablog.com

tegi.hatenablog.com

おすすめ記事

参考文献

*1:ただし総選挙の順位そのものは人気(キャラクターへの支持)以外の要因によるところが大きい。個別の総選挙ごとにその性質や基準も異なるため、必ずしも純粋な人気投票とは言えない

*2:参考元リンク:

【総選挙】松浦果南ちゃんが大躍進して逆に困惑してる果南推しwwwwwwwwwww【ラブライブ!サンシャイン!!】 | Aqours☆PUNCH!! ~ラブライブ!サンシャイン!!情報サイト~ 

*3:セブンイメージガール総選挙では上位3名までしか順位が公表されていないため、4位から9位のキャラは不明となっています

*4:参照元リンク:https://twitter.com/LoveLive_staff/status/779681853464719360

*5:「なんぱい」とは松浦果”南”のおっ”ぱい”からとった、彼女の胸部を指す言葉である。ちなみにAqoursメンバーのバストTop3は小原鞠莉B87、松浦果南B83、国木田花丸B83である。え、果南ちゃんと花丸ちゃんのバストって一緒なの?まるかなじゃん

*6:なおアバンの「(前回の)ラブライブ!サンシャイン!!」アイキャッチの「ラブライブ!サンシャイン!!」という台詞はAqoursキャスト全員で言っているため、キャストクレジットには毎回「松浦果南 諏訪ななか」と記載されていた。

*7:より正確な表現をすると旧Aqours(現3年生組)解散から、改めて千歌たちの所属する新生Aqoursに再加入した。

*8:少なくとも、諏訪ななかさんの影響力を受けた一人の人間として、渡辺総研はその実例であるともいえる。

*9:リスアニ!TV浦の星女学院放送委員会、リスアニガールアピールタイムにおける諏訪ななかさんの言葉より

参照元リンク:渡辺総研コラム③:「黒澤ルビィ・ダイヤはなぜ不人気なのか?」 - 渡辺曜研究委員会

*10:鉄血面白いのにネタ方面に振り切れてるの悲しい

*11:参照元:

日経エンタテインメント! アニメSpecial 声優バイブル2017 (日経BPムック)」52頁より

電撃G’s magazine 2017年4月号 増刊 電撃G's magazine号外 ラブライブ!サンシャイン!! Aqours Spring Special 2017」38頁より

*12:休学中だったため制服よりもダイビングスーツ姿が多めなのは仕方がない。とはいえダイビングスーツはだけ行為は、やってることは露出狂とさほど変わらないからね?だーからおっぱいで獲った1位とか言われちゃうんですよ!(*個人の感想です)

*13:サバイバルキットとは書いてあるけど、何からサバイバルするかは書いていないので着替えとかエチケットグッズを入れてる可能性もないかなん?

*14:なおキャストである松浦果南さんについては、「私服がAZALEA」と言われるほど、普段はふりっふりの女の子ファッションが好きみたいですね。

参照元:「電撃G’sマガジン2017年12月号増刊CODE:A」31頁より

*15:これは果南さんの体力があると同時に、グラウンド3周でへばる黒澤ダイヤちゃんかわいい!というイラストかもしれません。あと花丸ちゃんかわいいよね。

*16:参照元:〈ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期Blu-ray第5巻特典小説「ラブライブ!サンシャイン!! School idol diary 果南・ダイヤ・鞠莉編」」10頁より

*17:引用元:ラブライブ!サンシャイン!! Aqoursスペシャル朗読動画【第3回: 松浦果南 編】

*18:参照元:〈ラブライブ!サンシャイン!! TVアニメ1期Blu-ray第5巻特典小説「ラブライブ!サンシャイン!! School idol diary 果南・ダイヤ・鞠莉編」」2人目はいつも私(続)。より

*19:せっかくというよりは、渡辺総研がμ'sに明るくないだけなのですが

*20:回転して日本の場所を指し示して止まります。なんらかの演出記号と捉えた方がいいのかもしれない